ふたり展は「鍵」
前にも少しお知らせしましたが、今年は二人展と個展があります。そして早いもので、もう半年くらい過ぎてしまいました。気ばかりあせる毎日です。ここ2週間ほど、左目の下がビクビクしていたのは、ストレスのせいでしょうか?期待されてなくても、期待にこたえていかねばなりません。今日は8/27からはじまる二人展の事を書きましょう。
二人展のお相手は、丹下京子さん。そもそものきっかけは丹下さんから声をかけられたからです。丹下さんはCMプランナーでもあるのですが、その時点で何をやるかはノープランでした。個展じゃない場合は、なぜグループでやるのかという必然性が欲しい。第一回印象派展はサロンに受け入れられなかった画家達が起こした行動です。僕と丹下さん、この二人でしか出来なくて、二人だからこそ出来ることは何か?
…結局、谷崎潤一郎の「鍵」を元に絵を描くことにしました。この小説は夫婦がそれぞれ日記をつけていて、お互い盗み読みをしています。読者は夫の日記、嫁の日記を交互に読むことで小説が進んでいきます。この形式が、二人でやるには、なかなか面白いと思いました。もちろん夫のパートは僕が担当し、嫁は丹下さんです。主な登場人物は夫婦の娘と、娘の婚約者がでてきます。とてもインモラルなストーリーです。独特の暗さと重苦しさがある世界ですが、我々の持っているユーモアがどう混じっていくのか、その辺が見所になるでしょうか?小説とも映画とも違う所を提示しなければいけないと思っています。
展覧会がただ仕事のための見本市だったらつまらない。わざわざ見に来てくれた人に申し訳ない。実生活で母親でもある丹下さんは、頑張って助平な絵を描いてます。お楽しみに。