イソップ物語
もう、終わってしまいましたが、銀座のリクルートG8で毎年夏に開催されるTIS(東京イラストレーターズ・ソサエティ)の展覧会、今年は『イソップ物語』でした。展覧会は終わってしまいましたが、小学館から本になってますのでお金に余裕のある人は買って下さい。2310円。
どのお話が自分に割り当てられるかは、わかりません。僕にまわってきたのは「ノミと男」というお話でした。しょっちゅうノミに食われている男がいました。かゆくてたまらないものですから、ノミを捕まえると、怒ってこう言いました。「まったくおまえは、許せない奴だ。ところかまわず食いついて、おれを自分の餌にしやがる」それを聞いたノミは「仕方ないじゃありませんか。私だって生きていかなければならないんです。どうか殺さないでください。もともと大それたことなどできないのですから」と命乞いをしました。すると、男は笑って「残念だが死んでもらうよ。大それたことであろうがなかろうが、害を及ぼすものは打ち払うことが肝心なんだ」
教訓>強かろうと弱かろうと、悪人に同情する必要はない。(和泉 勇 訳)
というお話でした。この内容の話を悪人とノミがしていたら。おもろいかなーと思ってご覧のように描きました。囚人です。マヌケなコンビにしてみました。牢屋の中だからノミもいるだろうし。我ながらとんちの利いた絵なのですが、こんな気持ち悪いおじさんを描いたので売れなかったんじゃないでしょうか。たぶん。きっと。