個展「画家の肖像」その3
先々週から引続き、12/4〜12/19「リトルモア地下」でおこなわれる個展の宣伝です。今週は全6種類ある豪華DMより残りの2枚「岡本太郎」と「オノ・ヨーコ」の肖像をどうぞ!(クリックで大きく鮮明になるはず…)
岡本太郎の横にいるのは「午後の日」という彼の作品で、そのままお墓にも使われています。
似顔絵的にはいまひとつだけど、オノヨーコです。徹子の反対側、ヨーコの横にいるのはジョン・レノン(Tシャツ)で、実際オノ・ヨーコは「徹子の部屋」に出たけどもちろんTシャツなんか置いてません。イマジン…想像してごらん。
先週の木村荘八、ホックニーとちがって、この二人はとくに画家の作風に合わせた、という描き方ではありません。ポストカードにするのに誰でも知ってる有名な人がいいかな、と思いました。このように作風と関係なく描く場合もあり、作風に近づけてなんとなくそれっぽく描いたりと、描き方はいろいろ。画材もいろいろ。「あの手この手」で描く展覧会なのです。
たとえば和田誠さんがジャズプレーヤーや映画監督の肖像画を和田さんのタッチで描かれるのに対して、今回は画家がテーマですのでタッチもあれこれ変えて、時に自分を見失ったりしながら描いてみよう、という主旨です。自分の絵を、自分の絵たらしめているものをどんどんさっ引いてしまうと、これは自分の絵なのだろうか?と心細くなります。しかし、何をどう描いても自分の絵にはかわりありません。むしろ自分の絵という概念で、気付かぬままに自分を自分で縛っているかもしれません。
実際、この展覧会用に絵を描いてみてしんどかったのは、毎回、画集を開いて巨匠の絵を参考にしながら描くので、自分の絵がしょぼく見えて仕方なかったこと。ヘタなモノマネにしかなってないのではないかという不安。そして自分の絵…。ようやく楽しんで描けるようになったのはつい最近です。そう近頃は、なんだっていいやという自由の境地に近づいたのか、あまり描く前に恐れがなくなりました。自分に出来ることには限りがありますが、その幅はどれだけあるのか、描いてみないとわかりません。結果として非常に楽しい実験でした。(まだ、描き終わってませんが…)
DMのデザインは日下潤一さんにお願いしました。浅妻さんと長田さんも手伝っていただきました。そう、このメンツは今年の始めにロンドンにいっしょに行った方々です。ブログをさかのぼるとその記事もあります。そんなわけでロンドンから宿題を持って帰って、ようやくその答えが出る展覧会であります。(まだ描き終わってませんが…)