神社100選　カミとは何か

今売っている芸術新潮は創刊800号記念特大号として「神社100選」という大特集でございます。

今号でもちょこちょことお手伝いさせてもらってます。以下の絵は神様のお使いの動物たちです。他にもニワトリや、ウサギ、ウシ、オオカミ、ウナギなどがいます。え？いつもの私らしくない？輪郭線がないだけで、やってることはいつもと同じですね。小手先の変化に過ぎませんな。私はいつも思っています。いろいろなタッチで描いたって、ほとんど同じところを回ってるだけだって。あとはいつものポンチ絵です。「連載がお休みなんで」というのは「ちくちく美術部」のことです。大特集なので、いろんな連載がお休みです。連載って打ち切りになると悲しいけど、一回休みの時ってホッとします。ちょっと本居宣長先生の言葉が見えてますがここでは「カミとは何か」を知るページになっています。今の神のイメージとはだいぶ違いますよ。『常陸国風土記』をマンガにしたりしています。谷間を拓いて水田にしようとしたら、夜刀（やと）のカミが邪魔しにきます。マンガに描いてある蛇みたいなのが夜刀のカミです。夜刀とは谷間の意味だそうです。カミを人間は打ち殺し、追い払います。で、マンガのセリフにあるように、敬って祭りを行うようになります。ところが……それから150年あまり経ち、貯水池の堤防工事をしている時に、もう一度、夜刀のカミが邪魔にしにきた時は「かまわん、魚や虫の仲間にすぎん。恐れず皆殺しにしろ」なんて言われてしまいますからね。古代においても、神に対する人間の態度が微妙に変わってきております。