日本人の美術観と美術館
大友克洋特集が売れに売れている「芸術新潮」、その前のポロック特集の号に掲載されていた連載の仕事を今頃アップ。毎度おなじみ藤田一人さんの「わたし一人の美術時評」です。今回は「日本人の美術観と美術館」でした。中国は上からの統治アイテムとして、アメリカは個人が国に直結する草の根民主主義的な象徴として美術館があるが、日本はどうなのか?国家を意識し、文化にお金を寄付した石橋正二郎も美術コレクションは国に寄付しませんでした。それが悪いことではないが、日本人はどういう美術観をもっているのか?藤田さんは、日本人にとって美術は一種茶人趣味に根ざした、私的な趣味の世界であり個々の価値観によって育まれるものではないか、と書かれています。
ちゅーわけで、私の描いたのは千利休と秀吉です。勅使河原宏監督「利休」を見ていたら、秀吉が利休をしょっちゅう利用しようとしていたのが、迷惑そうだったなぁ。そういうことを思い出して描きました。その他のアイデア。この3つは美術観というより寄付するかどうかのほうに焦点をあわせてしまったのであえなく没になったのであ〜る。ちなみに鳩山兄弟はブリジストンの石橋会長の孫。弟、邦夫は蝶の異常なコレクターであります。