伊野孝行のブログ

こんび太郎のはなし

今週も先週とおなじオムニバス形式の絵本から。「こんび太郎」のおはなしです。こんび太郎は、「垢太郎」とか「ちから太郎」とかいう名前でも知られている。「こんび」とは垢のことらしい。長年風呂に入ってないズボラな爺さんと婆さんが自分たちのたまりたまった垢で人形を作ったら、その人形が命をもち、どんどん大きくなってどえらい怪力の少年となり、御堂っこ太郎と石っこ太郎を家来にし、長者の娘を奪いにきた鬼を退治するというものである。このはなしを子供の時はじめて読んで、汚いから二度と読みたくない、と思ったが、今では好きな昔話のひとつだ。水彩色エンピツという画材をいまいち使いこなせてなかったが、垢の気分を出そうと、ここぞと思って使ってみた。