すごい句集!俳諧曾我
俳人の高山れおなさんの第三句集「俳諧曾我」がすごい!8分冊で箱入りの句集というアイデアもさることながら、そのバリエーションのおもしろさに、一度手に取ると、なかなか手放せなくなり、俳句を読んだり、造本をめでたりして、一種の「巻を置くあたわず」状態になる。句集のお手伝いをさせていただいて、すごく嬉しい。私は4分冊目の「三百句拾遺」という句集の表紙と見返しを描きました。「三百句拾遺」表1
「三百句拾遺」は東アジア最古の詩集「詩経」の詩を俳句化するという試みである。…といっても「詩経」のことなどまるで知らない無教養な私に絵が描けるだろうかと心配したが、高山さんの用意してくれた紀元前4世紀の中国の漆絵を参考になんとな〜く描いてみました…。「三百句拾遺」をひらくと
水あれば水かがやいて神の旅
迷宮に誰か葛煮る叫びつつ
摘草や晴れて四方の針の山
白桃を剥けば燦めく修羅よりも
好(よ)き仇(とも)を枯野の岩に彫り出さむ
悲の廚(くりや)踊るおおばこの炒め物
といった句が登場し、「古俳諧をはじめとする古典への造詣と現代的奇想とを組み合わせたバロック的作風」がその後も展開されていくのであった。これはウィキペディアに載っていた高山さんの句の特長を書いた文章から引用したのですが、俳句素人の私も、そう、そうそんなカンジですよね!と思いました。一体どのように句を作られのでしょうか。すごいです。この句集は一般には流通していないので、欲しい方は高山さんに注文しないと買えません。(おもとめの方は高山さんにメールを!値段は3000円です。leonardohaiku@gmail.com)せっかくのこの類い稀なる句集のビジュアル、当ブログでお見せしてもいいかしら。まずは、箱です。タイトルレタリングは岡澤慶秀さん。箱の中には8冊!
「鶏助集Ⅰ」絵は日下潤一さん。この本のブックデザインも担当されてます。「鶏助集Ⅱ」絵はチカツタケオさん
来年の1月に「スタジオ・イワト」で日下潤一さんの個展があるそうなんで、在庫があったらそこでも買うことも出来るかも?手に取る機会があればぜひ!