カリカチュア
「画家の肖像in大阪」に来てくださった皆様、ありがとうございました。本来なら滞廊してご挨拶すべきところ、この場を借りてお礼申し上げます。えー、さて、今日は「カリカチュア」です。これは先日おこなわれた日下潤一さんの個展「絵と本3」にて発表したポスターと冊子に描いたものです。え?他人の個展でなぜ僕が作品を発表するかって?それは、日下さんの「思いつき」を形にする展覧会でもあるからです。その「思いつき」とは、2年前に日下さんや友達とニューヨークに行ったとき、メトロポリタン美術館の一室で「カリカチュア」の展覧会をやっていて、それで「伊野くん、カリカチュア描いたら?」と日下さんが思いついたというわけです。今回は「絵と本」ということで「本」にまつわるカリカチュアにしてみました。読書好きの二宮金次郎さんが、スマホに夢中の若者とすれ違うの図。その後日談。地下鉄の乗客が読書に夢中、さて二宮金次郎さんは…?かねてから頭の良さをいわれているカラス。ちょっと早起きしてください。あなたの捨てた本を読みあさってるみたいです。カラスは確実に進歩してます。文字は絶対に読めてます。国境警備隊の兵士が領土問題も忘れるほどに読書に夢中。こんな時間は最高ですよね。人生の終わりはどんな本を読んでむかえたいか。僕は、2度途中で挫折した未完の長編、中里介山「大菩薩峠」かな。山田風太郎の「人間臨終図鑑」を読んで、客観的になって平静をよそおいたいかも。最後はこれまでの登場人物が自分のおすすめの本をもってお見舞いにきました。今回はなんとなくカトゥーンのようなカンジに仕上げてみました。