最低な男を描く仕事
これらは去年の仕事だが、何故かブログにアップするのが後まわしになっていた。深層心理でこういう変な絵ばっかり描いてる人に思われたくない、という気持ちがあるのだろうか。描いたのは「息子の嫁に欲情する親父」と「男に嫌われる男」の絵だし…。二つは「dankaiパンチ」飛鳥新社と「SPA!」扶桑社の特集メインカットです。(何故かこのブログは画像がボケる。絵をクリックすると綺麗な画像となってあらわれますが、誰もそんな手間はかけてくれないでしょうね…。)
こういったイラストレーションは、今は漫画系の人が描くことが多い。漫画系に対して、便宜上僕は絵画系ということにしておこう。絵画系の僕が気をつけていることは二ュアンスだ。ニュアンスを欠いたら、ただの状況説明の絵になってしまう。この場合は水彩の滲んだ感じで、読者の心にジワッと入っていこうとしている。それと「間」が重要だ。「間」が抜けたマヌケな絵にしたい。絵の褒め言葉として「ヌケがいい」と言ったりする。それは構図であったり、対象物が整理されて主題がはっきり浮かび上がっている状態であったり、色々なことを大雑把に評価した言葉であるが、「マヌケ」は「ヌケがいい」に通じるところがある。いかにして「マヌケ」さを画面に出すかを考えていったら、自然と「ヌケのいい」絵に近づいていた経験がある。