伊野孝行のブログ

年賀状、そして新連載

そろそろ年賀状の季節です。面倒くさいけどもらうと嬉しいから、今年もガンバロー!今年は富士フィルムの「ふくふく年賀状」というサイトに年賀状を描きました。年賀状、まだの人は是非ダウンロードをしてくれるとうれしいなっ!1050円かかるんですが…。
伊野孝行 寝正月伊野孝行 春よ来い

なかなか他の皆さんも力作ですね。僕のはちょっと素朴すぎたかな〜?はい、宣伝は終わり。

続いて「小説すばる」ではじまった新連載のおしらせです。

山本幸久さんの初の時代物小説「大江戸あにまる」の第一話「駱駝」です。小説の挿絵というのは、やっぱり小説の雰囲気に合わせた方がいいと思うんですが、(依頼される時点で合う人を選ぶわけなので、そんなに何か変えることもないが)その文章の作用が絵に表れることが面白みでもあります。僕はここのところ与謝蕪村のような俳画が描きたい、と思っていたのですが、この山本幸久さんの小説を読んで、コレはイケル!とさっそくそれを試したわけです。しかし、俳画は、適当な感じが重要で、いざ本番と思うとどうしてもええ加減な気分がちぢこまってしまいます。偶然が完全になってるようなのが理想です。今回は筆ペンを使ったんだけど、筆ペンは腰が強いから、へなへな感がすくないな、今度は普通の筆で描いてみよう。

セボネの表紙

世田谷ボランティアネットワーク略して「セボネ」の表紙を描きました。「セボネ」ってなかなかいい名前ですね。

わたしの世田谷。歩いて5分のところに「下高井戸シネマ」があるのがまずしあわせ。「たつみや」でたいやきを買って、散歩します。住宅街を歩くだけでも楽しいです。10年間、下高井戸に住んで国分寺、荻窪と引っ越したけれど、2年前にまた下高井戸に引っ越してきました。よろしく。…というようなことを表紙の言葉に書きました。

今月は「東京のえくぼ」

今月の「イッツコムマガジン」の「泉麻人のロケ地探偵」は「東京のえくぼ」という映画だった。僕の大好きな森繁の「社長シリーズ」の監督でもある松林宗恵監督のデビュー作だそうで、なかなかおもしろかった。この仕事のために毎月何か昔の作品を観るのだが、テレビドラマもいいが、やはり映画は見応えがある。ロープウェイに乗ってるのは上原謙と丹阿弥谷津子です。小さいのでそんなに似せてませんが。(大きかったら似せなきゃいけないからなー。)さて、このロープウェイどこを通ってると思います?なんと渋谷ですよ!51年から53年までハチ公広場を見下ろすように渋谷にロープウェイがあったんですね!そしてこれは唯一それが記録された映画だそうです。なにやら今回は貴重な回だ。ちなみに毎回カラーで描いてますが、今までの作品のほとんどはモノクロです。したがってこのロープウェイの色も適当です。

 

 

先月は「ザ・ガードマン」

「イッツコムマガジン」で連載中の「泉麻人のロケ地探偵」、先月は「ザ・ガードマン」だった。65年に始まって71年に終了したこのドラマを71年生まれの僕が知る由もないが、テーマ曲だけはすぐにでも口ずさめる。「驕るなよ 悪の影 息の根は止めてやる」2番の歌いだしは「美しく隠れても 化けの皮 剥いでやる」だ。何故かというと、僕の大好きな遠藤賢司のアルバム「宇宙防衛軍」にカバーされて収録されていたからだ。このレコードだって80年発売だからリアルタイムで聴いてたわけではなくて、高校生のときにCDで再発されたのを聴いたのだが。今回、何本かドラマを観たがテーマ曲には歌詞がなかった!ちょいと調べたところによると、エンケン(遠藤賢司)も歌詞がないので自分で作ろうかと思ってたところ、昔の「明星」か「平凡」だかの歌本みたいなものを見たら歌詞が載っていたので、いい歌詞だったのでそのまま歌った、ということらしい。

女性を尾行するガードマン達は川津祐介と藤巻潤である。ちなみにガードマンとは文字通りガードマンのことで、ドラマのモデルとなっているのは日本警備保障(現・セコム)らしい。この当時はまだ発展途上の職業だったようだが、ドラマでは完全に警察より活躍している!この事件だって二人の日本を縦断する追跡によって解決をみたのである。ただのガードマンのおじさんなのに…。今回は原画の方も見てもらいたい、という思いがあるので載せちゃう。ちなみに虫眼鏡を持ってシャーロックホームズ風の格好をしている人は泉麻人さん。ま、似てませんけど。

 

 

3回分の「ojo」です

読売ADの「ojo」(オッホと読みます)で隔月で連載している仕事を三つまとめて載せてみます。いつもはうちあけ話と称してこじつけの文章を書いてますが、急激に眠気が襲ってきたので、画像だけアップします。好評連載中、ムニャムニャ…。クリックすると画像はくっきり見えます…。ojo「通じ合うチカラ」はこちらから読めます

 

 

花嫁、涙の証言

「ゼクシィ」東海版で仕事をした。東海出身だから東海版から仕事がきたのかと思ったが、特に関係はないようだった。ありがたや、ありがたや。内容は「お金で後悔、花嫁涙の証言33」という特集の絵。お札の人物を描く仕事だった。今回も似顔絵ということになりますね。樋口一葉なんかは写真によって、結構イメージもちがうが、とにかくお札の顔に似てればいいわけだ。一番難しかったのは福沢諭吉だった。でもちょっとおもしろく描けたのも福沢諭吉。一葉はお金さえあればもっと長生きして、傑作をもっともっと残せたかもしれないのにな〜。お札にするなんて誰が考えた意地悪だ?