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2020.10.27
つなげ!アヒルのバトン
6年生になった航平のクラスにある日、アヒルがやってきた。
いや、アヒルじゃないよ、人間だよ。
航平の担任が産休に入り、代わりにやって来た先生の苗字が阿比留(アヒル)だったんだ。
みんな「アヒル先生」と呼んでいる。だって苗字が阿比留なんだから当然と言えば、当然なんだけど、ただ、先生は毎日アヒル柄の色違いのネクタイをして学校に来るんだ。やっぱり阿比留じゃなくてアヒルだよ。
航平にはいつもつるんでいる友達がいるんだけど、そこに谷が仲間に加わる。
谷の家は自転車屋さんなんだ。
谷はおとなしい子なんだよね。
まるで小学校の時の伊野少年のように。
伊野少年は小学5年になるまでは、とてもおとなしい子だったんだけど、なぜか5年生になったら今に通じる性格が現れたのね。
ま、ボクの話は関係ないからいいんだけどさ。
そうそう、この本は6月に出たのに、ブログで紹介するのがすごく遅くなちゃったんだ。ゴメンなさい。
読書感想文の指定図書に選ばれないかなぁ。
選ばれると、たーくさんたーくさん印刷されて、すーごく嬉しいんだ。
50歳手前の伊野少年はそんなことを考えてる。
そんなことは忘れよう。欲をかくとろくなことないからね。
みんなリレー競技を一生懸命頑張ったことある?夢中になって応援したことある?
航平たちは一輪車でリレー競技に出るんだ。みんな最初は一輪車に乗れないけど、だんだんと上手くなっていく。おとなしい谷は最初から一輪車がすごく上手い。
そしてアヒル先生も実は一輪車と深い関わりのある人だったんだ。
航平たちは一輪車を通して、多くのことを学んだと思う。いろいろあるんだよね、人生って。
伊野少年も小学校の時に一輪車を買ってもらったんだけど(おねだりしたわけではなくて、珍しく親の方から買い与えられた気がする)結局、ボクも妹も、お父さんもお母さんも誰も一輪車を乗りこなすことができずに、物置でほこりをかぶっていたよ。そしていつの間にかなくなっていた。
だから、航平たちのがんばりを見て、正直すごいなぁと思ったよ。
ボクにもこんな友達がいたら乗れるようになったかなぁ。
一輪車を通して何にも成長できなかったもんな。
だからこの本を読んで、ボクの経験できなかった世界にもう一度チャレンジしてる気になったよ。
勝利に向かって努力するだけの本ではないんだ。
じんわり気持ちがあたたかくなる本なんだ。
これ以上書くとネタバレになるからやめとくよ。
麦野圭・作、伊野孝行・絵、『つなげ!アヒルのバトン』は文研出版から発売中です!
2020.5.19
いもむしカマキリ珍道中
紙芝居『いもむしカマキリ珍道中』教育画劇から発売されました。
ときわひろみさん作です。
※ 以下は、ときわ先生のテキストではなく、私の勝手な語りですので、ご注意を‼︎
無声映画の活動弁士は世界中探しても日本にしかいません。日本で発明された職業だからです。
そして紙芝居もまた純国産の語り絵見せ芸能なのです。
ステイホームな人間世界。ステイホームしてない不届きものや、営業している店は見つけられたら密告される。江戸時代の五人組か?人間の黒い気持ちには新コロの100倍の毒があります。チンコロチンコロと転がるパチンコ玉にだけコケはつきません。キープオンパチンコ。
そんな人間世界の足元でふだんは遠慮している虫たちですが、人間どもがステイホームしている間に「どっか旅でも行こうよ」といもむし君がカモキリくんに持ちかけました。だってめちゃくちゃヒマなんだもん。
なのにいきなりの雨!
「わーい、ここが天気と雨の境目だよ〜!」「なかなか経験できるもんじゃないよね〜」
この後記憶が消えて、気づいたら牛にベロベロ舐められていました。
「ひゃあ〜!気持ちわる気持ちいい〜!」
虫たちは牛の舌は牛タンといって、人間たちが舌鼓を打っている食材であることを知りません。
「ハラ減ったよね、オレあそこの葉っぱ食べるわ」「いいなあ、そこら中が食料で。ぼくは狩りをするところから始めなきゃいけないんだヨ……」
「食い過ぎて、ポンポン痛〜いよぉ〜」「大丈夫?いもむし君、食べ過ぎだよ。だって木が丸裸になってたもん」
翌日、カマキリ君が目を覚ますと、いもむし君がいません。あれ?どこにいったのかな?ふと見上げると、紫色の餃子になって木にくっついてました!
はい、というわけでございまして、以上は子どもの心にすーっと届くときわ先生の文章とは正反対の、私が勝手につけた文章ですので、くれぐれも勘違いしないでくださいね。ちゃんと紹介しないと失礼じゃない? そうですよね、そう思います。でもちゃんと紹介しながら6枚も見せると、半分くらい見せちゃうことになるから、それもマズイじゃない。だけど1,2枚見せたところで印象に残らないでしょう。というわけで絵はまあまあ見せるけど、洗練されたほんとのテキストは買ってのお楽しみということでねー。